世界と君の重さ「第1章」③
世界と君の重さ「第1章」③
「誰か仲間になってくれる人いないかなぁ。」
彼女はすぐに食いついてきた。
「私じゃだめかな?きっと役に立つから。」
答えはもちろんYESに決まっているのだが、即答はしない。
彼女はもう針にかかっている。
小物ならこのまま一気に釣り上げてもいいのだが、彼女は小物ではない。
焦ったら後で考え直された時に逃げられる恐れがある。
ひきつけたら突き放す。
これが駆け引きの基本だ。
「確かに役には立つかもしれないけど、世界を相手にする覚悟はあるの?もしかすると、世界中が敵になってしまうかもしれないんだよ。」
ちょっとだけ脅してみた。
普通の人が聞いたらばかにしか思えないような会話だ。
しかし、実際そうならないとは言い切れない。
おれがやろうとしているのはそういうことだ。
「もちろん覚悟はあるよ。口だけじゃ信じられないって言うんだったらちゃんと目に見える形でも示してみせる。」
彼女は即答した。
迷いはないようだ。
実際のところ、彼女が本当に覚悟を持っているかどうかは重要ではない。
迷いがなければそれだけで十分である。
本物の覚悟を持っている人間なんてほとんどいないからだ。
本気で命をかけるくらいの覚悟があって成し遂げられないことはない。
もし彼女が本物の覚悟を持っているなら、おれは自分のすべてを彼女に託すことができるだろう。
「でも、その前に上杉君の器が知りたい。私の全てを賭けるに値する人なのか。」
彼女が言うことはもっともだ。
これくらいの気概がなければとても一緒に世界を狙うことなどできない。
おれの目に狂いはないようだ。
「それもそうだね。おれは何をすればいいの?」
彼女はおれの眼をまっすぐ見つめて答えた。
「私を抱いて。一度抱かれてみないと男は分からないから。」
「…え?」
>世界と君の重さ「第1章」④
「誰か仲間になってくれる人いないかなぁ。」
彼女はすぐに食いついてきた。
「私じゃだめかな?きっと役に立つから。」
答えはもちろんYESに決まっているのだが、即答はしない。
彼女はもう針にかかっている。
小物ならこのまま一気に釣り上げてもいいのだが、彼女は小物ではない。
焦ったら後で考え直された時に逃げられる恐れがある。
ひきつけたら突き放す。
これが駆け引きの基本だ。
「確かに役には立つかもしれないけど、世界を相手にする覚悟はあるの?もしかすると、世界中が敵になってしまうかもしれないんだよ。」
ちょっとだけ脅してみた。
普通の人が聞いたらばかにしか思えないような会話だ。
しかし、実際そうならないとは言い切れない。
おれがやろうとしているのはそういうことだ。
「もちろん覚悟はあるよ。口だけじゃ信じられないって言うんだったらちゃんと目に見える形でも示してみせる。」
彼女は即答した。
迷いはないようだ。
実際のところ、彼女が本当に覚悟を持っているかどうかは重要ではない。
迷いがなければそれだけで十分である。
本物の覚悟を持っている人間なんてほとんどいないからだ。
本気で命をかけるくらいの覚悟があって成し遂げられないことはない。
もし彼女が本物の覚悟を持っているなら、おれは自分のすべてを彼女に託すことができるだろう。
「でも、その前に上杉君の器が知りたい。私の全てを賭けるに値する人なのか。」
彼女が言うことはもっともだ。
これくらいの気概がなければとても一緒に世界を狙うことなどできない。
おれの目に狂いはないようだ。
「それもそうだね。おれは何をすればいいの?」
彼女はおれの眼をまっすぐ見つめて答えた。
「私を抱いて。一度抱かれてみないと男は分からないから。」
「…え?」
>世界と君の重さ「第1章」④
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